設立趣意書

連盟について

全日本漢詩連盟結成に関する趣意書

   石川忠久会長(平成15年3月21日設立)

 古来、日本人は、世界最高の詩歌である中国の詩(漢詩)に親しみ、その精華を吸収して、幾多の文芸作品を生み出す一方、自らも作詩するに至り、漢詩壇が形成されて、歴代優れた漢詩人を輩出してきました。わが国の文化は漢詩抜きでは語ることが出来ないと言っても過言ではありません。
 然るに、近年漢詩壇の衰退は著しく、特にここ数年来、漢文教育が軽視されるに到り、今やわが国の漢詩作詩の土壌は危機に瀕しているといわざるを得ない状況にあります。

 ただ、一方において、漢詩に対する興味や関心は、なお根強いものがあるようです。「唐詩選」などの漢詩に関する書は多くの読者を擁し、ラジオやテレビなどのメディアを通じて、若い人の間にも相当数の愛好者がいるのも事実であります。
 このような中で、国民文化祭の漢詩部門では、香川県、群馬県、また福島県での大会において、漢詩を公募したところ、毎回1000首を超える応募があり、漢詩を作ろうとする機運が全国的に高まりつつあるように思われます。

 そこで、日本古来の優れた精神文化を取り戻すためにも、この際、漢詩の実作者および愛好者を糾合し、「全日本漢詩連盟」を結成したいと念願するものであります。なにとぞこの趣旨にご賛同くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

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